夏休み期間はマダニにもご注意を
子ども達は夏休み真っ只中です。大人もお盆休みを利用してキャンプなどの屋外レジャーを計画している方は多いと思いますが、屋外レジャーだけでなく、豪雨災害復興ボランティア活動の際や、畑や草刈りなどをされる方は、十分マダニにも注意をしてください。
マダニに咬まれると、日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群(STFS)などの感染症にかかる危険性があります。昨年、野良猫に噛まれた50代女性がSTFSで亡くなった事例もあります。
症状は発熱や下痢。重症の場合は血小板が減少して出血が止まらなくなったり、腎機能が低下して死亡することがあります。十分に対策をして、屋外レジャーを楽しみましょう。
【マダニの主な特徴】
森林、民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道や草むらなどにも生息する比較的大型のダニです。世界に800種以上、そのうち日本には47種が生息しています。幼ダニ、若ダニ、成ダニの各ステージで1回ずつ、生涯で3回吸血します。春から秋にかけて活動が活発になります。鹿やイノシシなどの野生動物や、猫や散歩中の犬なども吸血しています。皮膚の柔らかいところ(足の付け根や膝裏など)に咬みつき、数日間吸血します。
媒介する感染症(一例)
日本紅斑熱・・・病原体:リケッチア
症状:高熱、発疹など
重症熱性血小板減少症候群・・・病原体:SFTSウイルス
症状:発熱、消化器症状(下痢、吐き気など)
【予防対策】
咬まれない!!持ち込まない!!体中確認!!
●草むらや畑などに入るときは、長袖長ズボン、帽子、手袋、首にタオルを巻くなど、肌の露出を極力なくす。
●忌避剤(虫除けスプレー)を使う。 有効成分:ディート、イカリジン
●家の中に持ち込まないよう、服についたダニをガムテープ等で取り除く。
●帰宅後は入浴して咬まれていないか確認する。
★もし咬まれていたら・・・無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科)へ。
☆しっかり対策をして、楽しい夏休みを☆
参考HP
厚生労働省HP・・https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164495.html
一般財団法人日本予防医学協会・・https://www.jpm1960.org/pdf/madani-kansensho.pdf
国立感染症研究所・・https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html
矢寿井感染制御研究所
高原和男